2019 7月4~5日 富山県水産加工場の汚水処理施設の運転状況調査および技術指導を行ってきました。

2019年7月4日と5日にかけて富山県にある水産加工場に行ってきました。富山県はホタルイカ、白エビ、カニ、ノドグロ、ブリ等の水産品が有名ですが、これらを加工する工場も多く設置されているとのことです。小規模加工場ではどうやら垂れ流しも多いようですが、本加工場の汚水処理施設は活性汚泥法による処理を実施してきました。

しかしながら、近隣からの悪臭クレームがあり、これまでも種々の対策が行われてきたようです。

これまでの対策例としては、次のものがありました。

・ばっ気槽へ接触材を固定して処理効率を上げる対策 ⇒ 現在、接触材は引き上げられており、接触材が出回り始めた頃からの失敗事例の典型であります。接触材を充填した当初は接触材下部からのばっ気等により効率が上がったように見えますが、実際には汚泥の捕捉とともに旋回流の異常により汚泥の腐敗が生じ、悪臭の発生を助長してしまうことになったと考えられます。

・原水ポンプ槽、流量調整槽に散気装置を全面に多数本設置し、全面ばっ気による処理を行う対策 ⇒流入汚水に含まれる臭気成分を除去するためのばっ気ですが、汚泥濃縮槽をばっ気し活性汚泥を原水ポンプ槽へ返送することで、流入側から汚水を処理することで処理効率upを図っています。この点は理にかなっていますが、前処理への空気量は過剰であり、ブロワ室に新設された新ブロワの空気量に見合う空気取り入れ開口になっていない現状にあります。

・ばっ気槽におけるpH低下対策として第2ばっ気槽のばっ気抑制対策 ⇒ 処理水のNOx-Nが50mg/L程度あり硝化の進行が確認され、pH低下の要因と考えられました。一方、DO濃度は0.4mg/L、SV30は98%以上、汚泥の色はこげ茶色、生物相観察ではワムシが観察されるなど、DOは流入負荷が小さくなる時間帯、流量調整槽のポンプが停止した時間帯では上昇するものと考えられ、DOが低い要因には汚泥濃度が高い、汚泥引き抜き量が少ない影響と考えられました。

今後の運転方法としては、臭気対策としては前処理スクリーン設備のし渣の管理、シャワーリング、返送汚泥の前処理への増加、空気供給量のコントロール、汚泥搬出頻度等によって対応が可能と考えられました。

2019年7月11日